令和五年夏季奉納試斬会(その1)

横須賀市久里浜で田宮流居合術を稽古しています神明会も会員さんが増え、コロナも五類になったので、今回の奉納試し斬りは多くのご参加を頂きましてありがとうございました!

久里浜八幡神社様社殿で安全祈願のお祓いをして頂いて、日頃の技を境内にて奉納披露します。今回初めて真剣を扱う会員さんも多く、先生から諸注意を受けます。

皆さん普段の居合稽古を積んで来ましたが、真剣を前に緊張されています!コロナ過以降休会されていた会員さんも来て頂いて互いに挨拶したり、会員さんどうしで交流出来た事は良かったです。ここ数年は本当にイベントは自粛、稽古も2〜3人と言う寂しい道場でしたので、久々に皆様が集まって頂けて嬉しかったです。

先生、元誠先輩も当日は猛暑注意報の中、会の為に頑張って頂いて熱中症など、お身体にさわらないか心配でしたが、80代と言う事を考えるとリスペクトせずにはいられません!お疲れ様でした!

有段者チームは経験者だけあって、落ち着いて綺麗な左右の袈裟斬りを披露されていました。古くは、試し斬りとは刀を注文して、出来上がった刀の斬れ味を試す為に、罪人の○体を斬って試す事が由来で、現代の感覚からするととっても物騒な行事ですね。時代が下り、藁束や、畳表を巻き、一晩水に浸けた物を使用する様になりました。竹も斬った事が有りますが、竹は上手く斬れないと刃を痛めますし、パカン!と前方へ飛びますので、扱いづらいですね。居合の流派の考え方にもよりますが、(道場の考え方にもよります)据物を斬ると型が乱れ、居合の品位が落ちるのでいたしませんと言う所も多いと思いますが、私は試し斬りは稽古としも有効だと思います。実際に物体を斬ってみないと稽古した自身の刃筋が正しいのか?掴めないですし、型だけでは分からない腕への衝撃や、確実に遠心力が乗った刃の部位が正確に物体に到達しているかなどなど・・・利は多いのではないでしょうか?私も初めての試し斬りでは、自分の刀の長さや踏み込み感覚の誤差におもいッきり初太刀を空振りして、切っ先を地面にめり込ませてしまいました!試し斬りに何を学ぶのかが大事だと思います。私見ですが、

◼︎居合の場合は、斬る対象物との距離間合いを掴む

◼︎稽古を積んだ太刀筋で据物を斬った時の刃筋が正しいか?

◼︎刀の斬れ味と言うよりも、畳表を人体に見立て斬る部位に正確な太刀筋(狙った所を斬れるか)が出来ているか?

◼︎習い覚えた、色々な太刀筋で斬れるか?

ではないかと思います。勿論斬る稽古を主体にしている流派や抜刀道の方などは、より精妙に手を返し高難易度の太刀技で構成された試し斬りの技群が存在していると思いますが、私は、あくまで普段の流派の型、正確な太刀筋を学べれば良いのでは無いかと思っています。

初めてご参加頂いた会員さんも真剣に、また少し怖さも感じつつ、皆様頑張って挑戦されていました。そして初めてとは思えない凄い集中力!私の初参加での力み過ぎからの空振りとは全然違う事にびっくりしました!そして先生を信じて稽古通りに素直に、無心に振り下ろす刀には迷いが無く、思った以上に斬れた事にも驚きました!皆さんって優秀!私は自身の課題を作り、左側頭部から顎、左右の肩口から脇腹、左の腰腹部で4回畳表を斬り、自身の太刀筋が狙い通りに行ったか、畳の斬り口はブレていなかなどを自分自身の課題として反省。試し斬りは境内で各自現在の業前を神前に奉納させて頂き、心を新たに出来る良い行事だと思います。そして今回も怪我人も出ずに無事故で開催出来た事も良かったです。次回の課題も含め技量上達を願いたいですね。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次